プラスチックは原料が石油であるため、無制限にプラスチックを使用するとどうしても資源の枯渇、環境汚染などの弊害が伴います。また、マイクロプラスチックは、PCB、ダイオキシン、DDTなど、残留性有機汚染物質と呼ばれる海洋の有害化学物質を取り込みやすいこともわかってきました。
プラスチックは非常に便利で用途の広い素材ですが、一方ではこのようなデメリットも存在します。私たちはできるだけ環境への負荷を軽減するため、用途に応じてそれぞれの素材の特性を活かしながら「ecoプラスチック素材」の導入を進め、持続可能で環境に優しい製品づくりに取り組んでいます。
下記は現在当社で対応している「ecoプラスチック素材」です。各素材で当社製品『コーナーストッパー』を成形しました。
MAPKA(PP49%+紙51%)
グレード/カラー:KM-EB51-WP/(N)
(写真左:ナチュラル、右:グレー着色)
特徴:
・プラスチックと紙を組み合わせた素材。紙51%とプラの割合より紙が多く入っているため、自治体によっては燃えるゴミとして捨てることが可能
・CO2排出量を削減できる
主な用途:
プラスチックの耐久性と紙の柔軟性を兼ね備えているため、包装材、紙製品の強化材など、両方の特性を活かした製品に使用される
PLA(ポリ乳酸)
グレード/カラー:FY601/(N)
特徴:
・トウモロコシなどに含まれるデンプンを原料とした植物由来のバイオベースのプラスチックで、焼却しても大気中の二酸化炭素を増加させないカーボンニュートラル素材
・土の中などの自然環境で分解するため環境汚染が低減できるが、他のプラスチックと比較して耐熱性や耐久性は低い
主な用途:
一回性の包装材、食品容器、フィルム、3Dプリントなど
デュラビオ
グレード/カラー:D6350R/(N)
特徴:
・イソソルバイドを主原料とした植物由来のバイオエンプラだが生分解性はない
・耐久性が高く耐摩耗性に優れる
・透明度がPC以上
・光による黄変が少ない
主な用途:
スマホ筐体、照明、自動車内外装部品、産業機械部品など
PP+バイオ10%
グレード/カラー:PM931+ONEバイオB-001 10%/(N)
特徴:
・ONEバイオB-001はバイオマス添加剤で80%がトウモロコシ由来の原料を使用しているためCO2の発生が抑えられる
・ペレットに混ぜるだけでバイオマス度を向上でき、材質の物性を大きく変えないので現行の成形機、金型で成型可能
主な用途:
自動車部材、医療機器、家電、住宅、食品包装など
再生PC(ポリカーボネート)
グレード/カラー:KOTEX R-30/(N)
特徴:
・リサイクルされたポリカーボネート素材
・耐衝撃性や耐久性、透明度に優れる
・紫外線に強い上、-40~125℃までの温度に耐えられる
主な用途:
光学部品、電子機器の筐体、カメラレンズやパーテーション、高速道路の透光板、車のヘッドランプなど
株式会社タイセイでは、ecoプラスチック素材の採用を推進し、環境負荷への軽減に取り組んでまいります。お客様のニーズに合わせて材料の特性を見極め、最適なecoプラスチック素材をご提案いたします。お気軽にお問い合せください。